アイデアの良い人は世の中にたくんいるが、良いと思ったアイデアを実行する勇気のある人は少ない(ソニー創業者 故盛田昭夫氏のことば)
塾生のテーマ
行動してみよう!
試してみよう!
サポートの方法
方針と効果
ステージⅠで構築した将来ビジョンを他の塾生とチームを組み実証実験を行う
常に、塾生は自己研鑽できる活動の場(プロジェクト)が与えられ、リーダーとしてのスキルを身に着けることができる
プロジェクト
➤スポ雪(国際スポーツ雪かき選手権)
年に複数回、雪かきにルールを定めたスポーツ雪かきによって、雪かきができない高齢者を楽しく大勢で支援する活動。大学生が町内会と地元の中高生などの若者を巻き込み地域を元気にすることが目的。令和2年度、令和3年度の「雪処理の担い手の確保・育成のための克雪体制支援調査」(国土交通省)に採択された。
➤スポGOMI
年に一回、ゴミ拾いにルールを定めたスポGOMIの北海道支部として大会を主催している。スポGOMIは、SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」に直接貢献するばかりではなく、目標12「つくる責任、つかう責任」に対して個人の行動変容をもたらす可能性がある。令和2年には、コロナ禍において全国に先駆けてリモートスポGOMIを開催した。
➤アンテナショップ
年に一回、小樽市サンモール一番街にある貸店舗(通称:一坪アンテナショップ)を借りて、アーケード内で飲食の場を設営し、大学生と市民や旅人が交流できる場を提供する。大学生は、自主的にイベントの企画から運営までを行い、そこで、経営や接客など個々が望む社会人としてのスキルを学ぶことができる。
➤スマホ教室
注意!携帯ショップが実施している「スマホ教室」とは異なります。なぜなら、月に1、2回、小樽市内の町会を対象に、高齢者にスマホの使い方を教えることで、互いにLINEやZOOMで交流できる環境を構築し、大学生が町会に活動提案をしたり、町会が大学生に活動の呼びかけをすることで、地域コミュニティの活性化に繋げることが目的だからです。
➤まちおこし研究会
令和4年に札幌学院大学で設立を予定しているサークル活動。初代代表は、細川拓真(映像あり)くん。
身に付く能力
チームをまとめ目標を達成できるリーダーシップが身に付きます
スポ雪(国際スポーツ雪かき選手権)
雪かきの担い手不足を解消することを目的に、雪かきにルールを策定し、チーム同士が競い合える「スポーツ雪かき」を考案し、2014年から国際スポーツ雪かき選手権を開催しています。
雪かきを「一人で黙々と行うつらい労働」でなく、「みんなで楽しく行うスポーツ」として逆転の発想から競技にすることで、地元の中学生や高校生などの若者をはじめ、地域外からの参加者を集めることに成功し、「スポーツ雪かき」を自力での雪かきが困難な高齢者の支援拡充、地域コミュニティの再構築によるリーダー育成のモデル事業として確立させようとしています。
この活動は、小樽市地域福祉計画「たるたる支え愛プラン」(2021年3月策定)の「施策13:雪との共生」や小樽市雪対策基本計画(2020年12月策定)の柱である「協働による雪対策」を小樽市、小樽市社会福祉協議会、小樽市総連合町会などと共に市内全域に普及させ、活力を失いつつある地域コミュニティの再生を目指すものであり、令和2年、令和3年の「雪処理の担い手の確保・育成のための克雪体制支援調査」(国土交通省)に採択されています。
スポーツ雪かきによる地域交流
第8回国際スポーツ雪かき選手権
副実行委員長 松永一紗
2021.03.08
スポGOMI(スポーツGOMI拾い)
”ゴミ拾いはスポーツだ!”をキャッチフレーズに、一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブが考案し、2008年から続く環境保全・環境教育活動。スポ雪も同じソーシャルスポーツとしてスポGOMIにヒントを得て誕生しました。今では、日本全国は勿論のこと、世界にも活動の輪が広がっています。私たちは、スポGOMI大会の北海道支部として、2018年から3年間、小樽市の「ふるさとまちづくり協働事業」に採択されるなど、この活動の普及促進に努めています。
2020年の大会は、たとえコロナ禍にあっても活動を継続できるよう学生スタッフが中心となって、スポGOMIとしては全国初のリモート開催を実現しました。「○○だから仕方がない、できない」と簡単に諦めるのではなく、「○○だけど、このようにしたらできる」とプラス思考で考える力を養えるのも、このリーダー起業家育成塾の魅力です。
アンテナショップ
小樽市に市民と大学生が飲食をともにしながら交流できる場を提供することを目的に「タルパ(オタルのパーティーの略)」を開催。コンセプトをゲームの世界に登場する酒場(ギルド)にしたそうです。緊急事態宣言の発令などで二度の延期にも関わらず、「できる」と信じて準備を進めていたところ、令和3年9月末を以て緊急事態宣言が解除たため、奇跡的に2日間限定で営業することができました。
大学生が主体となって、コンセプトからメニューまでを考案し、感染対策も手を抜かずに実施(写真のパーテーションは格子状の枠にビニールを貼ったもので一枚約200円。アクリル板に比べて格安)、さらには、小樽商大の学生が中心となって、事業計画を立案。過去の販売実績から売上目標を立て、仕入れと経費の予測から商品価格を決定するなど、”ガチで”黒字経営を目指しました。結果は、残念ながらわずかに赤字でしたが、塾生にとっては貴重な経験になったはずです。コロナ禍にあっても、週二回のペースでZOOM会議を行い、造作物は予め個々が制作したものを当日組み合わせるなど、コロナ禍における限られた条件下で時間を無駄にすることなく、準備を進めていたようです。
新たな”交流促進”のアイディアを完成度を高めるまで温存しないで、まずは「やってみる」ことが大事。つまりPOC(実証実験)こそが塾生に与えられるステージⅡの課題です。
スマホ教室
令和2年の夏、小樽市から委託を受けて、地域福祉計画策定のため住民から広く意見を求めるワークショップをZOOMで開催することになりました。本来は、市職員が町会を訪れてワークショップを行う予定だったそうですが、コロナ禍のため急遽、オンラインに変更となったため、塾生を中心に大学生に声をかけて、ワークショップ開催に至りました。
そこでは、地域コミュニティの衰退による弊害が福祉活動の妨げになっていることを知り、真っ先に手を付けるべき施策は、大学生などの若者と町会関係者などの高齢者との間に存在する「Digital Divide」の解消であることに気付きました。デジタルネイティブである彼らと高齢者とではコミュニケーションのツールが異なるため、互いに協働したいと願っていても意思疎通ができずに、すれ違いになるのは当然のことです。
そこで、ワークショップに参加した塾生とともに、「Digital Divide」を解消するための「スマホ教室」を企画し、令和3年度の小樽市ふるさとまちおこし協働事業に塾生が市職員や大学教授など審査員の前で、塾生自らが資料を作成し、プレゼンを行いました。結果は、見事に採択!コロナ禍の影響で多くの町会を訪ねることはできませんでしたが、LINEグループによる交流やZOOMの使い方など、高齢者がマスターするごとに手ごたえを感じているようです。