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キャリア教育最前線にようこそ!

 

 札幌学院大学で非常勤講師としてキャリアデザイン演習を担当する松代弘之です。​

 2015年に本学に着任して以来、キャリアデザイン演習の受講生と接してきた経験から「キャリアデザインを実践するうえで大事なことは、興味関心・直感・偶然の出会いである!」に辿り着きました。​​

 「小中高校」と檻?の中にいるような集団生活を過ごした後、大学に入学してようやく檻の中から解放された途端、「職業人生を主体的に設計しなさい」と言われても、戸惑い悩むのが当たり前なのでは?と疑問を抱き、それならば、今この時の興味関心・直感・偶然の出会いに素直に従って新たな活動に挑戦し、そこで生まれる気づきから自分の可能性に出会ってもらおう!と発案し、新たなキャリア教育を目指すことにしました。​

 しかし、私の大学での講義では、アイスブレイクやグループワークによってコミュニケーション能力などを高める指導はできますが、身につけた能力を社会で試すための指導はできません。そこで、顧問を務めるサークル「まちおこし研究会」を活用してキャリア形成を実践する場を提供しようと考えました。​

 「まちおこし研究会」は、少子高齢化が進む小樽市が抱える様々な課題に取り組む活動であり、主に、町内会のような地域コミュニティの活性化を目的としています。いずれの活動も、市民に感謝され、社会に貢献できていることを実感できるため、大学という枠の外に飛び出して、社会の一員としての自己効力感が高まると同時に、積極的に活動に参加しようとする意識も高まり自信も付いてきているようです。

 若者たちが、不安定で不確実な未来を生き抜くためには、「状況の変化に対応しながら自分で集めた確かな情報もとに自分の頭で考えて行動する」ことが大切です。そのような人間になって欲しい。自分ができることは何でもやってあげたい!常にその想いを胸に秘めながら楽しく学生たちと付き合っています。

 大胆な発想のキャリア教育ではありますが、共感していただける皆さまからの率直なご意見やご質問、情報交換などを受け付けておりますので、お気軽にコンタクトしていただけますと幸いです。

令和7年1月4日

​松代 弘之

やりたいことを見つけられない学生たち

 札幌学院大学でキャリア教育を担当して8年が経ちました。その間、1,000名以上の学生が受講しましたが、今年初めて、(今更ながらですが…)将来や就活に向けての悩みや不安を尋ねるアンケートを実施しました。

 すると3割以上の学生が、やりたいことが見つからず悩んでいることが判明。彼らが、やりたいことを見つけられないまま就活を行っていた実態を(ようやく…)把握しました。​​

 昨今の就活事情は年々企業の採用活動時期が早まり、3年の秋には内々定を出す企業まで現れています。つまり、やりたいことが見つからないまま入学した学生には、やりたいこと探しに費やす時間的な猶予が2年半ほどしかない現実に直面しています。

 文科省の推進するキャリア教育が小中高校で浸透していれば、ほとんどがやりたいことを見つけて大学に進学できると期待していますが、効果が現れるのはしばらく先でしょうから、今は就活までの短い期間で彼らがやりたいことを見つけて就活に取り組むことができるよう最善を尽くすしかない。というのが現状であり、今年度、私の授業における最重要テーマにしています。

2024年前期キャリアデザイン演習B
将来や就活に向けての悩みや不安を調査
回答人数63名
将来や就活に向けての不安や悩みに関するアンケート結果
Next Leaders Challenge 2023
国際スポーツ雪かき選手権実行委員会

将来やりたいことと今やりたいことを混同しない

 

 なぜ大学生はやりたいことを見つけられていないのか?​

 授業を通じて気付いたことは、やりたいことの時間軸です。

 つまり、多くの学生が『将来やりたいこと』と『今やりたいこと』の二つをごちゃまぜにして考えているのではないかと。​

 漠然とした『将来』というのは、どの時点のことを現すのか?家庭を持つ年齢のことなのか?重要な仕事を任されるようになる年齢のことなのか?仕事をリタイアして好きなことに費やす十分な時間がある年齢のことなのか?あまりにも現実感に乏しい遠い未来を見ようとすると、雲がかかった山頂を見ようとしているようで、どんなに目を凝らしても山頂の様子を伺い知ることはできません。

 しかし、『今』は、『今この時』のこと。自分が今生きている時に少しでも興味を示したことに、行動を起こす勇気さえあれば、やりたいことをやれるはずなのです。自分の直感を信じて、興味を持ったことをやりたいこと。として解釈してみると覚悟が決まって行動に移せるのではないでしょうか。何万歩先の未来よりも、一歩先の今日を優先させましょう。

無理にやりたいことを見つけなくてもいい

 

 そもそも、やりたいことは日々変わっていました。

 子供の頃を思い出してください。いろいろな遊びに興味を持ち、失敗を恐れず手あたり次第にやってみたのではないでしょうか。多くの遊びのなかから、やがて自分が熱中する遊びが見つかり、今度はその遊びを友達よりも上手くなりたいと思い努力したのではないでしょうか。

 このように、興味を持ったことが、やがて熱中して、もっと上手くなりたいと努力する。後で振り返ると、実は『興味を持ったことがやりたいことだった』、もしくは『興味を持ったことをやり続けた結果、やりたいことが見つかった』。という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

 やりたいことを見つけられなければ、無理に見つけなくてもいい。

 いまこの時、興味を持ったことに挑戦してみる。

 まずは自分の直感を信じてみる。ところから始めてみましょう。

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キャリア教育・ふるさと教育

​著者プロフィール

サイト管理者

松代 弘之

1962年 北海道小樽市生まれ(現在小樽市在住)

1985年 北海道大学工学部卒業

卒業後、東京で大手精密機器メーカーでエンジニアとして就業、30代で札幌に帰郷&起業、40歳で企業買収により再び東京へ、50歳で東日本大震災の経験をきっかけに社会の課題解決をライフワークとして活動すべく小樽に帰郷し現在に至り、やりたいことができて豊かな人生を送っています

 

現在の活動

札幌学院大学非常勤講師

札幌学院大学公認サークルまちおこし研究会顧問

国際スポーツ雪かき選手権実行委員会実行委員長

地域いきいきプロジェクト代表

​スマホ教室in小樽の町内会実行委員長実行委員長

小樽市立松ヶ枝中学校学校運営協議会(CS)会長

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